無端如環

東洋医学を始めとして、色々な事について書いていきます。

老子道徳第五十二章詳解(1)

    古代農耕の為の日照時間の計測には圭表を用いて、日陰の位置で測っていたと言われています。

 

しかし、夏王朝では圭表と並んで観象台から日の出が観られる位置を13柱のどこに来るかで判断する方法もあったそうです。

 

   この老子道徳第五十二章に書かれている文を大胆に解釈すると、

 

母は坤であり、子は坤に類するものである巽、兌、離となります。

 

坤の位置に日の出が現れる時が基準となり、

巽、兌、離を指標として夏至を決めたのが初めの日照時間の決まりだったと言う事です。

 

老子道徳経第五十二章

読み下し文

天下に初めありて、以て天下の母と為すべし。

既にその母を得れば、以てその子を知る。既にその子を知り、またその母を守らば、身を没(お)うるまで殆(あや)うからず。その兌(あな)を塞(ふさ)ぎ、その門を閉ざせば、終身勤(つか)れず。その兌を開き、その事を済(な)せば、終身救われず。小を見るを明と曰(い)い、柔を守るを強と曰う。その光を用いて、その明に復帰すれば、身の殃(わざわい)を遺(のこ)す無し。これを常に襲(よ)ると謂(い)う。

 

原文

天下有始、可以爲天下母。既得其母、以知其子。既知其子、復守其母、没身不殆。塞其兌、閉其門、終身不勤。開其兌、濟其事、終身不救。見小曰明、守柔曰強。用其光、復歸其明、無遺身殃。是謂襲常。

 

解釈

始めに乾坤があり、そこから坤を基本とする。

坤が分かればその子である「巽、離、兌」が分かる。

「巽、離、兌」の位置が分かって、「地雷复」(もう一度)を基準とすれば間違うことが内。「兌卦」を塞いでその門を閉じれば、一時氣の太極が分かる。「兌卦」を開いて「水火既済卦」に向かえば、太極は破れる。小さく見れば明確となり、陰を守れば強くなる。この光(指標)を用いて、明確に1つの事柄に焦点を当てれば太陽の動きを間違える事がなく、これを雷風恒(常)・夏至と言う。

 

ある研究家が解釈した、老子の言葉からの六十四卦を一年の太陽の動きに配当した考え方です。

 

雷風相博  雷風恒   f:id:shuji0211:20170511192739j:plain[陰陽陽陽陰陰]夏至

水火不相射 水火既済  f:id:shuji0211:20170511205751j:plain[陽陰陽陰陽陰]秋分

↓ 

山沢通気  山沢損   f:id:shuji0211:20170511193653j:plain[陽陽陰陰陰陽]冬至

天地定位  天地否   f:id:shuji0211:20170511191613j:plain[陰陰陰陽陽陽]春分   

 

 春分を天地定位の天地否、夏至を雷風相薄の雷風恒、秋分を水火不相射の水火既済、冬至を山沢通気の山沢損とした上で、夏至の中に16卦を入れて解釈しています。この考え方は夏王朝の四時節気卦の相互関係とされており、

 

十二消息卦にある六爻の陰陽盛衰による六十四卦は邵雍(前漢代)のものより古いものです。

 

十二消息卦の場合、陰陽消長平衡という視点だけに限ると分かりやすいのですが、他に応用する為に、現在の私はこの考え方で膨脹の始め・膨脹限界・収縮始め・収縮限界の四象に区切って考えています。

 

儵と忽

荘子   応帝王編に書かれているお話です。


僕はこのお話をこういう風に(今は)解釈しています。


儵(しゅく)も忽(こつ)も時間が短い事をあらわしている漢字です。


慌てていたり、短い時間で混沌としたものを1つの見方でしか区切らなければ、混沌はなくなるけれど、後にはなにも残らない。


じっくりと、多元的にものを見ると、今ある事象、目の前のものの彩も様々な相を見る事ができると。


つまりは、東洋医学の根底となっている観点で、この観点から外れておらず、時系列で繋がり、可逆性があり、始めと終わりも繋がっているものは譬え、出所がどこであれ東洋的な思想と一致しており、それを踏まえていなければ東洋的な思想、方法ではないと。


東洋的で思想、方法が全てと正しいとか間違っているとかではなく、


あらゆるホリスティックなものの根底にはこの考え方が流れているはずだと思っています。


従って、東洋的な手法、技法、鍼法の中でも、この根幹に従っているものと、現代社会に従っているものとを自分の中(太極)では区別しています。





宿星と性命⑥

前回提示した宿星は、自分の宿星と前述したものは違います。

 

厳密に言うと、書によって異なります。

 

節月を基準にしているのか、暦月を基準にしているのか

 

それとも、時代によって暦を変えた時期があるので、その加減かは未だ分かっていません。

 

しかし、言えることは自身の顕在意識上とはかなり相違がある為、

 

この宿星では見ていません。

 

但し、一旦自分をそこに当てはめてみて一致する箇所が多いのか、少ないのか、

 

顕在意識上は少なくとも潜在意識に当てはまるのかを深慮する必要はあります。

 

宿星と性命については、ここから遺伝的形質と性格に繋がり、

 

一生の自分の生きる方向性をある程度客観的に見ることのできる材料の一つではありますので、潜在的な証と顕在化している証を分けるのには重要なポイントだと思っています。

宿性と性命⑤

 生まれ出てくる年月日時によって与えられたエネルギーは、その人の一生の中でも同様の流れで起こります。

 

 論語では、志を15歳から6つに区切り、

 

子曰、
吾十有五而志于学、
三十而立、
四十而不惑
五十而知天命、
六十而耳順
七十而従心所欲、不踰矩。

 

 東洋医学では、命を生・長・壮・老・死と5つに区切り、

 

 十二宮では、心の適齢期を語っています。

 

0〜8歳     自我の確立

9〜17歳    自尊心の養育

18〜26歳   コミュニケーション能力の煉磨

27歳〜35歳  集団や組織へのコミットメント

36歳〜44歳  やりたい事に全力で取り組む

45歳〜53歳  社会的責任を果たす事、人生の決断

54歳〜62歳  人生の再構築

63歳〜71歳  エネルギーの発散

72歳〜80歳  知的冒険や美的感性を極める事

81歳〜89歳  迷っている人を導く

90歳〜98歳  自己への執着を断ち切る

99歳〜107歳 自我を集団意識に溶解させる事

 

これらをハードルとして乗り越える事が宿星と性命が人生を全うする指針だと思っています。

 

f:id:shuji0211:20170814000530j:plain

 

 各宿星の偏りとそれを容れる器である命。

 

 この二つが、大きくなる為に膨脹収縮しながら、生長壮と時間を経て、老死に向かうに従って、又小さくなっていく。

 

 この際に、女宿であれば他の宿星との寄りそうことが少なく(陰陽の闘争を起こしやすく)、女難があることから(東洋医学的な五藏の)腎と肝に太過・不及が本性としてある事が前回の宿星の性質から分かります。

 

 つまり、 自然の偏りとして腎と肝の問題は死ぬまであり、この問題解決は本人の本性、霊性が今世で解決しようと性命を転がしており、根本の問題となります。

 

 当然、本人の問題ではありますが、これが七情の乱れを呼び、飲食や運動で本能的に調和を図ろうとして、偏って来るという考え方をするとホリスティックな心と身体観は全て繋がるのではないかと考えています。


  あくまでも、現在の自分が感じ、納得できる範囲の観点です。


 

 

 

宿星と性命④

具体的に自分の宿星、性命を考えてみます。

 

生年は己酉 陰土と陰金

 

生月は辛未 陰水と陽土

 

生日は乙未 陰金と陽土

 

とだとすると

 

宿星は、女宿(木性)

 

陰と土の傾向が強く、祖父母の代を引き継ぎ、親の代からは恩恵と天刑どちらも受けています。

 

 女宿の性としては耳が良く、鶏肉を好み、力量は多く、病が少ない等。

 

 肝気が盛んになる春分後、寒露前には内熱も盛んとなりやすく、

 

 畢宿には勝てない気となっているので畢宿の人に対しては、おとなしく言う事を

聴いているか避けている方が良い宿星です。奸邪が性質の1つとしてあるので相性がぴったり合う宿はなく、男女共に色難があるので大いに慎むべき宿です。

 

 また宿星に関係した病は掌(労宮)に出やすいとされています。

この辺りは、まだまだ検証の必要があります。

 

 以上から、陰傾向によった土の形がこの人の1番性命を輝かせている状態ですが、

女宿の木性で火が入っているという性命なので、合わない人と争いがちになる為、

この争いがちになるところを自制できることを生涯の指針として、いくつかのハードルを乗り越えて生を全うする事が本人の元氣が今世を昇華しきれるものだと思います。

 

 

 

 

 

 

宿星と性命③

f:id:shuji0211:20170811233623j:plain

 

図にするとこのような感じで、

 

乾坤(祖父母或いは混沌とした様々な霊・気)からの歴史を受け継ぎ、

 

震巽(父母・兄姉)からの精華を受け取り、

 

坎離(自分・配偶者)の気で命の原型を作り、

 

兌艮(子孫・将来設計)を建てて生まれる。

 

自分から見れば受け継ぐ、無形の資産をいただく事になり、


祖父母、父母から見れば、自分たちの精華、生きた証を受け取って伝えてもらう事になり、


陰陽互用互根の関係性でなりたっています。