八卦を上下に重ねる事で、六十四種の現象を表現できます。 八卦で、基本的な自然現象を表現できる為、東洋医学では八卦まで理解していれば十分かも知れません。 中央を中心として、八方向に分けて物事を理解する八卦を更に一方向を八つに分けます。 全てを紹…
小周天を修練していくと、大周天になります。小周天は仁脈、督脈を意識的に動かしながら、それが集約されて無意識に衝脈を流れるイメージとなります。大周天は、無意識の為突然感じる現象と考える方が良く、上・中・下丹田の奥に熱が走るような感覚がふいに…
黄道とは地球に描いた、太陽や月、十二星座の軌道の基準イメージの事ですが、南北を子午線と呼ぶように、これは卯酉線となります。子午線が縦を示せば、点を線として表現した事になり、卯酉線を示せば線を面として表現しています。つまり、子午と卯酉の関係…
起床時の五臓の働きについて少し書いたので更に深めてみます。睡眠時の活動の中心は衝脈です。無意識下で主に働くのがこの脈で、体内を百会から尾骨まで心胆が働きます。起床時も多少は働いていますが、起床すると任脈と督脈が主に働きます。その為、顔面・…
さて、腎は作強の官と言う解釈について。僕はこのような運動や意識、呼吸を通して感じたのは、 人は目が醒めるだけで肝気が上がります。目が覚めてすぐ、横になっているのにめまいがするような場合、肝胆の異常と捉えています。 違う角度から見ると、寝てい…
周天とは、一般的な表現を使うと、地球の空間上に想定した太陽や月、十二星座などのルート(黄道)を通る事です。 人体ではこれを任脈と督脈に当て、その経脈上を呼吸と運動と意識を通して流していく事を導引術や気功法では小周天と呼びます。 そして小周天…
心(七情・感情)、技(漢方、鍼灸の理論と実際)は、金澤先生、稻垣先生にお任せして、東洋的な身体観について書いてみます。単純に矮小化して考えると、任脈(正中全面)は呼吸を主とし、督脈(正中後面)は運動を主としています。では、一元三岐の中心と…
ここからは、名前が違うだけで馴染みの深い治療法となります。 治療法というか、養生法、セルフケアという分類の方が良いかも知れません。 導引は簡単に言うと、呼吸法です。運動、体操を合わせて行う呼吸法と静かに端座、或いは立って行う方法など色々あり…
祝由の最後は、技としてまとめられた部分の簡単な紹介です。 少量の薬を用いる場合と用いない場合があり、主に祝由師の意念が用いられる。符咒が生む磁場によって各種の疾病を治療する為、祝由師に要求されるレベルは高い。多くの戒律を必ず遵守する必要があ…
具体的に色んな方面から見てみます。 一般的には、宣伝も一つの祝由術です。 自分の治療法を伝えると言う事は、先ずこの治療法の枠組み(太極)に入る可能性がある患者を引き寄せ、同一空間に入れています。 宣伝は、広告だけでなく、権威や知識の披露もその…
黄帝内経・素問『移精変気論篇第十三』に記載されている治療法の一つです。 原点の訳に関しては、金澤先生が「鍼灸医学の懐」に記載されていますので併せてご参照ください。 daikei.ichinokai.info この祝由は、春秋時代には巫医と呼ばれる、巫と医がまだ未…
八卦最後の1組が兌と艮です。 兌は陰爻が1つ上にあり、陽爻が2つ下にあります。 エネルギーの出口、或いはその場を区切る為の出入口として観る事ができる為、 人体では肺が相当します。 季節では秋、1日では寅(3時〜5時)と申(15時〜17時)。 丑寅の方角…
八卦最後の象は、艮為山です。 艮は、陽爻が上に1つ、陰爻が下に2つあります。 つまり、大きな物体の上に気が流れているところから、山や停滞を表しています。 艮為山は、停止、心が欲にまみれず節度を守って止まっていれば、欲をかき立てる物の前でも、目…
坎と対をなす卦が離です。 坎が水をイメージしたものであったように、離は火をイメージしたものです。 陽爻二つに挟まれた陰爻。ろうそくの芯と火をイメージしてもらうとわかりやすいのではないでしょうか? この坎離は水火と考えられ、六十四卦の最後にも、…
坎は陰爻二つに陽爻が挟まれた形をしています。 この形を90度回して、陰爻を斜めにすると、「水」という漢字になります。 水という漢字の語源とも考えられる「坎」という卦。 全体としては、水という冷たくて、動きのないものです。 これが流れる様を描写し…
巽は上に陽爻2つ、下に陰爻1つの卦です。 大地の上を吹く風をあらわしています。 その巽が上下に2つ重なったのが、 巽為風です。 小さな事は進めても良いが、指導的な立場の人の意見を良く聞く事。と言うのが、この卦の大前提となります。 つまり、小さな…
この流れは、乾兌離震巽坎艮坤ではなく、 乾坤震巽坎離兌艮で書いていってます。 乾坤(無)→震巽(鳴動)→坎離(心腎) →兌艮(形)の流れを意識しているからです。 言い換えると、無から声・動き、見えない部分の心・体、形としての身体の意味の元とも解釈…
乾為天の次は坤為地です。 乾坤一擲と言われる言葉には、天地をかけて一投する、と言う意味があります。 乾為天、坤為地は文字通り天地をあらわしています。 そこから、乾は父、坤は母とされる時もあります。 同時に、目に見えない、無極の間の陽が乾、陰が…
八卦の順序は大きく分けるとふた通りありますが、どちらも初めにくるのが、乾です。 乾は陽爻3つで示されます。 陽気が上中下全てに充満している姿です。 太陽のように充満した陽気。 一見恵みばかりのようですが、功罪共に備えています。 そして、六十四卦…
易を細分化していくと、八卦の次には六十四卦となります。 易占では、八卦を上下に重ねる事で、六十四種類としており、一年も六十四卦でも表現できます。 大きく見ると、六十甲子として、六十年が1つの区切りになります。 これを陽気の加減と見ると、ここか…
易の基本としては、これが最後です。 今までは、象と理についての説明がほとんどでしたので、最後は数について少し書きます。 易では、1から9までを使って表現される事が基本となっています。 古典典籍が、81篇であるのは9×9から来ています。 9が易に…
東洋医学の基礎としての概念は、この八卦・九宮で一旦区切られます。 なぜなら、六十四卦、三百八十四爻まで考えるとなると具体化しすぎて、本質の表現が困難になるからです。 この八卦・九宮は、易の数から観ると、 1(太極)→2(両儀)→4(四象)→8(…
四象とは、四種の属性とそれに伴うイメージをあらわしたものです。 そして、五行はこのデジタルなイメージを中央から見る為のシステムとして、古代確立された偉大な考え方です。 方向では、四象は北、東、南、西。 五行では中央が加わります。 季節では、四…
無極、太極の次は両儀です。 なぜ、太極の項で陰陽学説を書いたかと言うと、太極は太極だけで太極となるものではなく、無極と両儀があってこその太極だからです。 無極を〇とすると、太極は1、両儀は2としてあらわされますが、これは易の全体像を示す際の…
東洋的なものの見方で最初に立てるべきものが太極です。 太極とは、今までも暗に記してきたように、物事を1つの枠組みで観察すると言う事です。 イメージ(象)は、陰陽の2つの魚が交わって1つになっているような絵柄の太極図。 太極の中に両儀(陰陽)が含…
極まりがないと言う事。 無、無限、無限光等と区切る考え方もあり、無極も様々な角度から見ることで、様々な名前があります。 例えば 混沌と言う表現が荘子の応帝王篇に書かれていますが、無極を示しています。 太易と言う表現は列子に先天五太として書かれ…
さて、一旦易学の概要を簡単に纏めてみます。 1、あらゆるものの時間と空間、それらの関係性は全て易で表現でき、全て繋がっている。 2、無極から三百八十四爻が、易の太極。 3、三百八十四爻から先は無極となり、環のように循環している。 4、逆戻りし…
易は全ての物事を小さい範囲でも大きな範囲でもどんな角度から見ても理解する事ができる規則を教えてくれます。 何にでも応用できなければ易とは言えませんが、何にでも応用できると言いながら規則があると言うこと自体が、ある見方の範囲を限定している事(…
易学の見方は、西洋的な見方をしていると言われるものであっても根底では一致し、一致させて見ることで微妙な差異を噛み分けられます。 例えば、東洋的に1年を分けると四季、十二月、二十四節気、七十二侯と言う分類があります。 1年と言う地球の公転周期…
初めて東洋医学を学んだ時に一番気になったのは、陰陽って何?と言う事でした。 その答えもないままに、中医学を学び、古典に接してまたもや陰陽に法っとり…と言う言葉を目にした時にこの問題を解決しなければ前に進めないなと感じたのです。 そして、その答…