無端如環

東洋医学を始めとして、色々な事について書いていきます。

導引・按蹻

ここからは、名前が違うだけで馴染みの深い治療法となります。

 

 治療法というか、養生法、セルフケアという分類の方が良いかも知れません。

 

   導引は簡単に言うと、呼吸法です。運動、体操を合わせて行う呼吸法と静かに端座、或いは立って行う方法など色々ありますが、メインは呼吸です。

 

 東洋医学では、「清気」と呼ばれている自然のエネルギーを吸入し、古くなった(濁)気を排出する方法で、吐故納新とも呼ばれます。

 

  導引についての最古の文献は、馬王堆3号漢墓の導引図と言われていますが、

 

吐故納新の記載は「荘子・刻意篇」が一番古いと考えられます。

 

 「体内に満ちた気の動きを感じて吐故納新し、不老長寿になろうと身体を煉るのは、気を内外1つのものと考える有志であり、形体を養う人であり、彭祖のように長寿になろうとする人が好んで行う事である」と書かれています。

 

  八段錦や華陀の五禽戯等もこの分野で、道教系の修練や気功もここから発展しています。

 

  一方で、按蹻は按摩等として、養生の一環として現在でも行われています。

 

  基本的な動作や手法から、現在まで受け継がれながらも、様々な技と名前に改変されています。

 

  僕自身は、この導引・按蹻は衝・任・督を調える方法と考えています。

 

  その為、呼吸で任脈を通し、運動で督脈を通す事で、衝脈に影響を与える事が目的となっています。

 

   中国武術や日本武道には、この辺りの事が綿々と受け継がれています。

 

   中国武術では、主に内家拳とされる、太極拳、形意拳、八卦掌などがその代表ですし、日本武道では、奥伝に類するものには少なからず含まれており、その身体操作は現代とは似て非なるものです。


ここに東洋医学で言われる、「腎臓さは作強の官」の真意がありますが、この点は口では説明できません。

 

  内経では、始めに形気を説きながら、徐々に気血に集約しているのは、太極を人生の養生から病の治療に落とし込んでいるからです。

 

  自然と人体の関係性から徐々に人体内部の見えない関係性を観ているのです。