無端如環

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老子道徳経第五十二章

読み下し文

天下に初めありて、以て天下の母と為すべし。

既にその母を得れば、以てその子を知る。既にその子を知り、またその母を守らば、身を没(お)うるまで殆(あや)うからず。その兌(あな)を塞(ふさ)ぎ、その門を閉ざせば、終身勤(つか)れず。その兌を開き、その事を済(な)せば、終身救われず。小を見るを明と曰(い)い、柔を守るを強と曰う。その光を用いて、その明に復帰すれば、身の殃(わざわい)を遺(のこ)す無し。これを常に襲(よ)ると謂(い)う。

 

原文

天下有始、可以爲天下母。既得其母、以知其子。既知其子、復守其母、没身不殆。塞其兌、閉其門、終身不勤。開其兌、濟其事、終身不救。見小曰明、守柔曰強。用其光、復歸其明、無遺身殃。是謂襲常。

 

解釈

始めに乾坤があり、そこから坤を基本とする。

坤が分かればその子である「巽、離、兌」が分かる。

「巽、離、兌」の位置が分かって、「地雷复」(もう一度)を基準とすれば間違うことが内。「兌卦」を塞いでその門を閉じれば、一時氣の太極が分かる。「兌卦」を開いて「水火既済卦」に向かえば、太極は破れる。小さく見れば明確となり、陰を守れば強くなる。この光(指標)を用いて、明確に1つの事柄に焦点を当てれば太陽の動きを間違える事がなく、これを雷風恒(常)・夏至と言う。

 

ある研究家が解釈した、老子の言葉からの六十四卦を一年の太陽の動きに配当した考え方です。

 

雷風相博  雷風恒   f:id:shuji0211:20170511192739j:plain[陰陽陽陽陰陰]夏至

水火不相射 水火既済  f:id:shuji0211:20170511205751j:plain[陽陰陽陰陽陰]秋分

↓ 

山沢通気  山沢損   f:id:shuji0211:20170511193653j:plain[陽陽陰陰陰陽]冬至

天地定位  天地否   f:id:shuji0211:20170511191613j:plain[陰陰陰陽陽陽]春分   

 

 春分を天地定位の天地否、夏至を雷風相薄の雷風恒、秋分を水火不相射の水火既済、冬至を山沢通気の山沢損とした上で、夏至の中に16卦を入れて解釈しています。この考え方は夏王朝の四時節気卦の相互関係とされており、

 

十二消息卦にある六爻の陰陽盛衰による六十四卦は邵雍(前漢代)のものより古いものです。

 

十二消息卦の場合、陰陽消長平衡という視点だけに限ると分かりやすいのですが、他に応用する為に、現在の私はこの考え方で膨脹の始め・膨脹限界・収縮始め・収縮限界の四象に区切って考えています。